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中嶋EP『Kay』と『終点は海』4月9日

【FREE】中嶋EP『Kay』と『終点は海』4月9日

2022年02月26日
上映ポスター 上映ポスター

 番組プロデューサーとしてWOWOWの立ち上げに参加した中嶋雷太氏がエグゼクティブプロデューサーを務め、“小編映画”と名付けた『Kay』と、『終点は海』が「映画は仄かなる、たいまつ」と題して、4月9日(土)より下北沢トリウッドほかで公開される。配給はRaita Nakashima’s Cinema。

 いずれも鯨岡弘識監督作品で上映尺23分。『Kay』は、景気に翻弄され雑草のように生きた父・太一(小沢和義)と、離別した娘・ケイ(七瀬可梨)との邂逅を描いた小さな物語。不確かな理想の家族のあり方を優しい眼差しで見つめ、コロナ禍で見失った生きることの意味を見つける。共演に片岡礼子。2019年WOWOWを去り、物語作家としても新たなキャリアをスタートさせた中嶋EPによる「春は菜の花」が原作。海外で30以上のアワードを受賞している。『終点は海』は、5年前に喧嘩別れし、消息を絶った息子・レン(清水尚弥)が母・明子(洞口依子)のもとに現れるところから物語が始まる。2人の葛藤の深い淵を埋めようとするレンは明子を“終点”となる浜辺に連れ出す――。

 両作品に共通するテーマは“ひ弱で揺らぐ小さな生”を題材にしているポイント。中嶋EPは、「小編映画『Kay』と『終点は海』にはカッコ良いヒーローもダーク・ヒーローもいない。心優しくも繊細でもない。説明言葉盛りだくさんの台詞もない。多くの方が囚人となり喘いでいる“良い家庭”でもない。仄かな生が揺らぎ、物語が淡々と織り成されていくだけだ。孤独や不安に押し潰されそうな日々が続くが、孤独や不安が“悪いことだ”と決めつけたくはない。押し潰されそうな自分の、そのひ弱な手をじっと見つめ、ひと呼吸ついたとき、仄かなるたいまつがきっと道を照らしだしてくれると思う。小編映画『Kay』と『終点は海』が小さく仄かでもたいまつになればと、心から願っている」とコメントしている。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。