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美空ひばりチャリティ収益で被爆測定器寄贈

【FREE】美空ひばりチャリティ収益で被爆測定器寄贈

2012年05月30日
美空ひばりチャリティ収益で被爆測定器寄贈 徳光和夫、藤原紀香、加藤和也ひばりプロダクション社長、井戸川克隆双葉町町長ら 美空ひばりチャリティ収益で被爆測定器寄贈 徳光和夫、藤原紀香、加藤和也ひばりプロダクション社長、井戸川克隆双葉町町長ら

 故美空ひばりさん23回忌に東日本大震災被災地支援の思いを重ね、昨年11月11日に東京ドームで行なわれた「東日本応援チャリティー 美空ひばりメモリアルコンサート『だいじょうぶ、日本』~空から見守る 愛の歌~」の収益金で体内被曝測定器「ホールボディカウンタ」が購入され、震災後の原発事故の影響で今なお避難生活を余儀なくされる福島県双葉町に寄贈された。

 双葉町の町民の多くが避難し行政機能も移転されている、埼玉県加須市の旧騎西高校体育館で25日、贈呈式が行われ、メモリアルコンサートの司会を務めた徳光和夫と藤原紀香、ひばりさん長男の加藤和也ひばりプロダクション社長が、井戸川克隆双葉町長と町民200名に体内被曝測定器を届けた。

 名曲「みだれ髪」の歌碑がいわき市の塩屋岬にあるなど、ひばりさんと福島県は縁が深い。加藤社長は「たくさんの方にいただいた愛を、体内被曝測定器という形として皆さんに贈らせていただくというようなことになりました。これをぜひ有効に皆さんに使っていただければ母も喜んでくれるのではないかとそのように思っております」。

 徳光は「4万数千人のお客様からいただきました募金の収益の一部が、今日こうしてひばりさんとは本当にゆかり深い福島県の双葉町の皆様のもとにこういう形で、お届けできるのは意味の深いことなのかなと思うわけでございます」、藤原は「(メモリアルコンサートは)本当に盛大なコンサートだったと心の中に残っています。今日の贈呈がみなさんの未来につながり、そしてこの問題に対してもっともっといい状況になることを心から心から祈っています」と語った。

 井戸川双葉町長は「私どもにとって、ひばりさんは生きております。23年経ったなんて思いたくありません。ひばりさん、ありがとうございます」。さらに「このような高価な機械を何とか、早く双葉町で、設置できればいいな…と、そんな風に願っていたところ、たぶん、ひばりさんが我々の気持ちを受けてくれたんだな…、そんな風に、今、思っております」と感謝を示した。

 贈呈式には、体内被曝測定器の取り扱いを担当する中地重晴・熊本学園大学社会福祉学部教授も同席。また体内被曝測定器は、双葉町の隣町・大熊町が避難、役場移転している会津若松市にも寄贈された。さらに、これらと別に、日本赤十字社を通じ現金300万円も寄付された。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。