閲覧中のページ:トップ > 映画ニュース >

『人類資金』佐藤浩市ら27日完成報告会見

【FREE】『人類資金』佐藤浩市ら27日完成報告会見

2013年08月28日
『人類資金』主演佐藤浩市ら完成報告会見 『人類資金』主演佐藤浩市ら完成報告会見

 松竹配給『人類資金』(製作:『人類資金』製作委員会/企画:KИHO/制作プロダクション:KИHO、キノフィルムズ)の完成報告会見が27日午後、シャングリ・ラ ホテル東京で行われ、阪本順治監督、原作者の福井晴敏氏、出演の佐藤浩市、森山未來、仲代達矢が登壇した。

 同作は、旧日本軍の隠し資産「M資金」を題材に、『亡国のイージス』の福井氏×阪本監督が再び組んだエコノミック・サスペンス大作。撮影は極寒の地ロシアのハバロフスク、日中は気温35度を超すタイのカンチャナブリ、ニューヨークの国連本部、そして日本の4カ国で行われた。脚本は福井氏と阪本監督が手掛けた。10月19日より全国RS。

▼阪本順治監督 高野孟さんの著書を33年前に読んで、いつか監督になったらM資金を題材にした映画に挑戦したいと思っていた。その後、福井さんに原作をお願いしたものの、資金がなく、7年が過ぎた。でも、発表のタイミングが今になって良かったと思う。汚染水を出しているのに原発を売ろうとしている日本。これは、どんなルールなのか。こうしたルールをもう一度考え直そうというのがテーマ。僕らじゃなければ、このテーマで映画を作れなかったはずだと自負している。

▼福井晴敏氏 成立させるのが難しい企画だった。この手の作品を、今の観客は好まないのではないかという思いがあった。今の資本主義のあり方はこのままでいいのか、そこまで切り込んで作った。

▼佐藤浩市 骨太なエンタテインメント作品に仕上がった。M資金は都市伝説化していて、僕らの世代でもM資金の詐欺にあったという話はあったが、本当かどうかも分からない。M資金でエンタテインメント作品を作ろうというボールが投げられ、役者としては、斜に構えず、そのボールに乗っかろうという思いだった。

▼森山未來 阪本監督と椎井(友紀子)プロデューサー、二人の熱意に引っ張られ、スタッフ、キャストが巻き込まれていった。この壮大な映画が観客の心に響くのか、それとも夢物語だと切り捨てられるのか、反応が楽しみだ。

▼仲代達矢 私や三國連太郎さんがよく出演したが、かつては多くの社会派映画が政治の腐敗を徹底的にたたいた。映画には社会派作品と娯楽作品があるが、この映画は娯楽性を持ちつつ、社会的な意味も持っている。

(写真は、左より阪本監督、森山、佐藤、仲代、福井氏)

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。