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ブラピ主演『ジャッキー・コーガン』プレシディオ南野修一宣伝部長

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ブラピ主演『ジャッキー・コーガン』プレシディオ南野修一宣伝部長

2013年04月19日

南野氏.jpg


過去最大スケールの勝負作、気合十分“劇場で勝つ!”


 ブラッド・ピット主演最新作『ジャッキー・コーガン』が、4月26日(金)よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国200館規模で公開される。ブラピが“ワル”で“セクシー”な殺し屋を演じており、このGW興行において大きな期待のかかる作品の一つだ。

 配給するのは、インディペンデント系配給会社の中で、日々その存在感を高めているプレシディオ。同社にとって、ここまで大型の作品を手掛けた経験はなく、まさに大きなチャレンジとなる。

 興収目標は「10億円」。どのような宣伝を仕掛け、大ヒットを生み出すのか。宣伝プロデューサーを務める南野修一宣伝部長に聞いた。




ブラピ代表作『セブン』の系譜に連なる

――ブラッド・ピット主演作を、インディペンデントの会社が配給するというのは珍しく、画期的なことです。チャンスがあったとしても、尻込みしてしまうケースもあるかと思います。今回は、相当な覚悟を持って臨んでいるようですね。

南野 プレシディオはこの4月で創立(1998年)から15周年を迎えましたが、『ジャッキー・コーガン』は当社にとって過去最大規模で公開する勝負作です。2012年5月、カンヌで買付けました。今回はハピネットさんと共同事業体を組んで、各領域において一緒に意思決定を行っています。

――宣伝は、いつ立ち上がりましたか。

南野 昨年11月27日、全米公開(11月30日)の直前にニューヨークで行われたワールドプレミアです。ブラッド・ピットが『ワールド・ウォーZ』の撮影の合間を縫ってプレミアに参加することが決まり、急遽、日本からテレビカメラを1台入れて取材することができ、このプレミアの模様がテレビ10番組ほどで紹介されました。ブラピの主演作がある、それはクライム・サスペンスで、ブラピはカッコいい殺し屋を演じている。こうした配給サイドが一番伝えたい情報を、日本国内に広く届けることができ、幸先の良い宣伝のスタートとなりました。

――どういうコンセプトで、宣伝を仕掛けてきましたか。

南野 ブラッド・ピットというアイコンを、どれだけフィーチャーできるか。それが、本作の核の部分だと認識しています。ブラピは今年50歳を迎えますが、本作で久々にカッコいいブラピがスクリーンに帰ってきます。近年は『マネーボール』や『ツリー・オブ・ライフ』もあったけれど、やはりブラピと言えば『セブン』という声が圧倒的です。今回の『ジャッキー・コーガン』は、『セブン』の系譜に連なります。“皆さんの求めているブラピが、ここにいる”というスタンスで、“最もワルで、最もセクシーなブラピ”を徹底的に押しまくりました。

――本編は、単なる娯楽映画ではないですね。

南野 そこが悩みどころではありました。本作で、ブラピとアンドリュー・ドミニク監督が再タッグを組みました。前作『ジェシー・ジェームズの暗殺』は内容に対する評価は高いものの、興行的には広がりませんでした。本作も内容が簡単ではないからこそ、マーケットですぐに買い手がつかず、当社にも購入のチャンスが訪れたのだとも言えます。ですので、買付けを行った時点で、多少売りにくいであろうことは承知の上で、勝負してみようという意気込みが表れた作品だと思っていただいて結構です。

――裏の世界で殺し屋が暗躍する物語ですが、話はかなり深い印象です。会話劇も楽しめます。


南野 実は、とても映画らしい作品です。ギャンブルが日常的に行われている小さな町の裏社会を舞台に物語は進みますが、背景には、2008年の大統領選の熱狂ぶりがあり、その反面、未曽有の経済危機で庶民は生活苦を強いられている。そんな社会情勢がこの物語の根っこにあります。米国社会全体を描こうとする野心的な作品で、社会問題を考えるきっかけを与えてくれるとともに、最後に映画的カタルシスがあり、実に映画らしい映画だと言えます。

――ただ、こうした社会派的な側面を出していくと、劇場へ足を運んでもらうためのハードルが上がってしまいますね。

南野 買値も高く、ブラピ主演作ということで、当初より200館規模での公開を想定していました。となると、ある程度、作品に興味を持ってもらう入口、間口を広くしておかなければならない。そこで、前述したとおりブラピというアイコンを立てて、そこを愚直なまでにストレートに押しました。宣伝はすべて戦略的に行い、公開を目前に控えたここまでの流れは非常に順調です。

宣伝は構えを大きく、パブはレオに依頼

――パブリシティを担当するのが、レオ・エンタープライズです。

JCジャッキー・コーガン■メイン.jpg南野 これまでにない大規模な作品で、大きな数字を稼ぐためにも、当社では過去に例のない大きな構えで宣伝を仕掛けていこうと決めました。そうした考えの中で、パブはレオさんにお願いしようというのが、何よりも最初にありました。レオさんと組むのは初めてですが、やはり大作の宣伝に慣れていて、ブラピの過去作も手掛けている。メジャーの王道を行く宣伝を依頼し、ブラピの来日は叶いませんでしたが、来日も含めた宣伝プランを組んで、当たり前のことを、当たり前にやっていただきました。実際、質、量ともに満足のできる露出を獲得できました。

――それは、具体体には?

南野 テレビでは、前述したNYプレミアの大型露出を皮切りに、TBS「王様のブランチ」での2013年映画特集、メイキング映像の初出し、『ジャンゴ 繋がれざる者』に絡めスターが悪役を演じる映画特集などがありました。雑誌でも、3誌で表紙を飾ったり、多くの雑誌で中身の濃い特集を組んだりしました。

――マスコミ用プレスシートで、面白い投票企画が目に留まりました。

南野 本作の宣伝では“再考ブラッド・ピット”を掲げています。その延長線上の企画として、プレスシートの4ページを割いて、配給会社や宣伝会社、また映画評論家やライターらがブラピ出演作BEST3を投票しました。そして、ブラピは役者としての演技の幅が広く、二枚目を逸脱する作品に好んで出ているが、一番輝いていたのは『セブン』や『ファイト・クラブ』等の1990年台後半である、という結論を導き出しました。新作『ジャッキー・コーガン』がその系譜にあり、“皆さんの求めているブラピが、ここにいる”という我々の訴えに説得力を持たせたわけです。

――タイアップも、大きめのものが続々決まっています。

南野 タイアップもパブリシティと同じ考え方で、これまでの当社にはない大きな仕掛けを狙いました。その一つが、コンビニとの大型タイアップです。ローソン、宝島社の女性2誌「Sweet」「InRed」とコラボを行いました。当社はローソンの店舗で露出を獲得したい、ローソンは新規事業の開拓や雑誌コーナーの充実という課題がそれぞれあり、そこに宝島社にも参加してもらい、タイアップが成立しました。宝島社の2誌で特集記事を読んだ人にオンライン試写会を抽選でプレゼント、ローソン全国1万店舗の雑誌コーナー、レジなどで映画メインビジュアルの露出、ローソンアプリ内でバナー掲出などを行いました。渋谷の街頭ビジョンを使って、予告編も放映しました。

 ルミネのメンズ専門店「ルミネマン渋谷」とのタイアップも、充実した内容になっています。同店で1万円以上の買い物をした人に豪華グッズを抽選でプレゼントし、同店の壁面や店頭、館内を映画がジャックしました。また、同店が年間契約しているJR渋谷駅山手線ホーム看板での露出も果たしました。この看板は高い広告価値がありますが、今回当社は広告費を負担せず制作費だけで、この場所での露出を獲得できました。

 オンラインゲームサイト「ハンゲーム」の人気タイトル「スペシャルフォース2」には、ブラピ演じるタイトルロール、ジャッキー・コーガンが新キャラクターとして登場しています。ネットカフェ1000店舗でのポスター掲出、ゲームのサイト内へのバナー広告出稿などを行う他、テレビ露出を狙ったコラボイベント(後述)を行いました。他にも、多数のタイアップを実施中です。(つづく





映画『ジャッキー・コーガン』概要

(ストーリー)殺し屋ジャッキー(ブラッド・ピット)のもとに、賭博場強盗の黒幕を捕らえて自供させろという依頼がエージェントから入った。まずは前科のあるマーキー(レイ・リオッタ)が犯人として浮上するが、実際に強盗を仕組んだのは別の悪党三人組との情報が入ってくる。金に狂ったギャング、エージェントの背後の影、さらに同業者たちの思惑と裏切りが複雑に絡み合ったとき、ジャッキーは全員を速やかに、そして優しく殺すことを決意するのだが…。

(監督/脚本)アンドリュー・ドミニク

(出演)ブラッド・ピット、リチャード・ジェンキンス、ジェームズ・ガンドルフィーニ、レイ・リオッタ、サム・シェパード



(C) 2012 Cogans Film Holdings, LLC



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