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トップ・インタビュー:岡田裕介東映(株)代表取締役社長

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トップ・インタビュー:岡田裕介東映(株)代表取締役社長

2008年03月05日

     次世代への引き継ぎが私の今後の使命
     秘書部長で顔を広げて、プロデューサー宣伝部制
     若者番組が一番の課題、東映ブランドの再構築



 東映は昭和49年から昭和55年までの7年間新卒の定期採用を実施しなかったため50歳台の社員は皆無という。この空洞化を中途採用で補充し体力を落さずに再開1期生以降の40歳台へ早く世代交代する体制作りを構築していくという…

 東映の2007年興行収入は、85億2444万3530円で2000年の興収発表以降最低の成績となった。興収10億円以上の作品は正月の「大奥」(22億円)「俺は、君のためにこそ死にに行く」(10億8千万円)「劇場版仮面ライダー電王 俺、誕生」(13億8千万円)の3番組のみというさびしさ。同社の経営状況はここ2年、3月末の期末には全社員に一時金が支給されるなど好調で決算発表のたびに「映画部門さえ良ければ東映は優良企業」という言葉が出るほどだが、今後の映画部門をどう建て直していくのか、映画の企画や組織体制の見直しなど抜本策と08年以降のティ・ジョイの事業戦略について岡田裕介社長に聞いた。




岡田社長が直接指揮

 ――今年の1月1日付で業界を驚かせる人事異動を発令されましたね。坂上順常務取締役が「映像本部副本部長」「映画企画製作部」「映画営業部門」の3つの担当をはずれ、京都撮影所のみの担当で常務取締役エグゼクティブプロデューサーになられたわけですが、この人事はどういう狙いから発令されたのですか。
岡田 昨年夏頃から、少しずつ若返りを図っていこう、次の世代に移行していこうと坂上さんともかなり話し込んで決めたもので、正月の「茶々~天涯の貴妃~」や07年の年間興行成績不振から今回の人事になったものでは決してないのです。6月の株主総会を待って決めれば良いのですが、それでは結局遅れてしまうから、少し早めに動いてみるかということで、1月1日付で発令したわけです。

 ――「映画企画製作部」と「映画営業部門」の2つは誰が担当するわけですか。
岡田 あくまで暫定的に6月末の定時株主総会までの間、もともと私は映像本部長なわけですから私が直接指揮を取ります。映画製作に関しては坂上さんがエグゼクティブ・プロデューサーとしてどんどんやってくれという話をしています。映画営業部門(映画営業部/映画宣伝部/劇場管理部)については長谷川貞雄取締役が退任(06年6月)以来、人がいなかったから坂上さんが兼務で担当になったわけで、私もかつて映画営業部門を担当していたことがあるので「私がフォローしながらやるから二人三脚でやっていこう」と坂上さんには前から話していたのです。だから今回、橋渡し的に私がちょっと担当し、若返りを図っていこうということなんです。

 ――6月末の株主総会までということなんですか。
岡田 そうだね。今年の総会ぐらいが一つの目途になるかなと思うんだけどね。

 ――後任は社内から抜擢するという考えですか。
岡田 いや、まだ決めていません。1月1日付で(株)プルミエ・インターナショナル代表の増田久雄くんに契約プロデューサーとして来てもらうことになったり、いろんな形をとるかもしれないので、まだ白紙の状態です。

 ――増田さんの様に外部の人を入れるということですか。
岡田 例えばテレビやビデオを担当している人だったり、東映アニメーションなどグループ会社やまったく別会社からフリーとして来るケースもあるだろうし、まだ決めていません。

 ――プルミエの増田さんは、東映ではフジテレビとの提携の「ズッコケ三人組」(98・7)を手掛けられ岡田社長とは親しい間がらと聞いていますが、どういう経緯で入ることになったのですか。例えば今回東映に企画を出していて「それだったら東映に入ったら」ということだったのですか。
岡田 ぜんぜんそうではないのです。具体的な映画の企画はなくて、僕が声をかけたんです。

 ――いつ頃ですか。
岡田 昨年の11月頃ですかね。今回の人事とは関係なく「増田さんそろそろ東映に来ない…」と声をかけたんです。増田さんも、プルミエインターナショナルという会社を経営していく中で、どこかの会社に入った方が力が発揮できると思ったんじゃないかな。利害や思惑、タイミングが一致して1週間もかからずに決まったんです。彼は真面目だし、いろいろな所に顔が広いので、彼が東映の映画を手掛けていく中で、どういうものがいいのか企画選択して持って来るだろうということですが、まだ具体的な企画はないのです。ただ、年2本ぐらい東映本番線として成り立つ企画を考えていこうということです。


秘書部長で顔を広げて

 ――今回の人事異動では、他に映画宣伝部長だった多田憲之さんが秘書部長に就かれたわけですが、どういう仕事をされていくわけですか。
岡田 彼は、僕がいま映画を始めとして何を考えているのかよく分っているだろうし、毎回毎回僕から社内に説明するよりは、秘書の役目として彼の方から迅速に伝えられるような風習にしていきたいと思っているんです。それに彼が顔を広げていくには、秘書のポジションが一番いいだろうと。岡田茂さん(名誉会長)、高岩淡さん(取締役相談役)、そして私の人脈を含めてどれだけ受け継いでいけるかだと思っているんです。私はいま、我々の年代では彼が適任かなと思って秘書部長に就いてもらったんです。

 ――社長とは同じ58歳なのですね。
岡田 同い年です。だから、大体その時期かなと思って…。

 ――社長の特命担当の仕事をやると言われていますが。
岡田 特命というのは、映画を始めとして東映全体ということです。テレビ事業についてはこれから勉強していかなければいけないが、事業推進やビデオのことは意外と知っているんです。北海道支社長時代に手掛けていましたからね。だから今回も、北海道担当(映画営業部北海道映画営業室長)は兼務にしていますし、そう驚くべき人事ではないと思っています。


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