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トップ・インタビュー:井上泰一角川映画(株)代表取締役社長

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トップ・インタビュー:井上泰一角川映画(株)代表取締役社長

2008年06月04日
3統括・6本部制敷き、川上・宣伝を強化
 江川ら3氏2月末で退任、小畑常務に担当が集中
 角川シネマ・チェーン、早く邦画4社の一員に

   3統括・6本部制敷き、川上・宣伝を強化
    江川ら3氏2月末で退任、小畑常務に担当が集中
    角川シネマ・チェーン、早く邦画4社の一員に


角川映画はこの4月に新宿ガーデンシネマ、シネカノン有楽町2丁目などをフラッグシアターとする角川シネマチェーンをスタート。年間興行収入100億円を早くに達成し、邦画4社の一員といわれる会社を目指したいという



角川映画は、4月1日付で組織を変更し、併せて人事異動を発令した。管理統括(常務取締役:唐木仁)、営業統括(取締役:荻野和仁)、製作統括(常務取締役:小畑良治)の3統括制、管理本部(本部長:唐木仁(兼))、映画営業本部(本部長:荻野和仁(兼))、宣伝事業本部(本部長:大川裕)、映像事業本部(本部長:鮫島文雄)、企画製作本部(本部長:土川勉)、スタジオ事業本部(本部長:田中稔)の6本部制を敷き、昨年3月1日付で代表取締役社長に就いた井上泰一氏の第2次体制が本格スタートした。


江川ら3氏2月末で退任

 ――今年の2月末日付で黒井和男(取締役相談役)、江川信也(取締役/カドカワピクチャーズUSA代表取締役社長)、安藤皇(取締役/角川シネプレックス代表取締役社長)の3氏がそれぞれ退任されましたが、どういう理由で辞めることになったのですか。

井上 角川グループの各企業の社長交替人事は4月1日付で発令していますが、映像ドメインのみは前倒しで3月1日付で実施しています。私が社長に就いた時に、黒井取締役とは1年間相談役をお願いしたいというお話をしていまして、ちょうど1年が経過したということなのです。それから、ロス駐在だったカドカワピクチャーズUSAの江川社長は、僕が昨年11月のAFM(アメリカン・フィルム・マーケット)に行っている時に「もう海外で過ごすのがちょっとつらくなったので、降ろしてほしい」と言って来ていたのです。僕は、1月4日からワーナー配給で『ワン・ミス・コール』の全米公開が始まるじゃないか。あなたが仕掛けた作品の公開を見ないで、それはないだろう。3月1日付なら一応公開を見届けられるからどうだ、という話をしたのです。もう、降りたくてしょうがない。やっぱりアメリカにずっといるのはつらいと…。

 ――日本に戻りたいということですね。

井上 単身で行っていましたからね。今後については、しばらく業界を離れていろいろ考えてみたいということでした。そしてアドバイザーのようなもの作りをしたいと話していましたね。角川シネプレックスの安藤さんは、中継ぎといいますか無理してお願いしたいきさつがあるのです。安藤さんも、お父さんがキャラクターグッズ等を扱う「(株)現代」の社長をされていて80を超える高齢だと。“戻って来い、戻って来い”とずっと言われていたということでちょうどいい機会なので3月にさせていただいたわけです。

 ――カドカワピクチャーズUSAの社長になった作田貴志さんは、元にっかつということですが、ロスに勤務していたのですか。

井上 そうです。もの作りというよりも版権ビジネスを中心に手掛けていました。アニメやパッケージ版権は、堅調に推移しており会社としても利益を確保している部門です。

 ――江川さんがスカウトされたのですか。

井上 そうです。元にっかつの先輩、後輩です。角川に入って4年、48歳ですが、江川さんは後任として順当な人を推薦してくれました。安藤さんに代わる角川シネプレックスの社長には、これまで角川グループホールディングスと角川映画の経営企画室長を兼務していた北尾知道が専念することになりました。


小畑常務に担当が集中

 ――今回の3統括・6本部制という組織変更は、どんな主旨で実施されたわけですか。

井上 これまで「営業」(常務取締役:小畑良治)と「管理」(常務取締役:唐木仁)の2統括制を敷していたのでが、昨年暮、企画製作担当役員が病気のために退任し「管理」と「映画営業/宣伝」を除く全ての事業が小畑常務に集中していたわけです。小畑はもともとスタジオ事業の担当であり、昨年字幕制作を手掛ける(株)グロービジョンの社長にも就いていました。2011年の地上波デジタル化を踏まえ、角川大映スタジオとグロービジョンのポスプロ事業をどう発展させていくのかという前提の中で社長になってもらったのですが、あまりにも彼に集中しすぎて事業として機能していけないのではないかと、この4月1日付で3統括制にして担当を少し分けたわけです。もちろん、製作統括は担当常務である小畑が、引き続き担当しますが、兼務していた企画製作本部長には本部長代行だった土川勉が昇格します。そして角川出版販売の「ディスカバリー・チャンネル」でビデオの販売を手掛けていた赤井淳司が部付として戻り、川上の強化を図っていきます。

 ――荻野取締役が映画営業本部長を兼ねて営業統括に就いたわけですね。

井上 経験値から荻野取締役は、映画営業は任せてもいいだろうという判断からです。その代り、映画営業から宣伝を分割し、新たに「宣伝事業本部」を設け5本部から6本部制にしたわけです。そして本部長は、経営の一翼をになう立ち位置にいてもらいたいというのが本音ですね。

 ――「宣伝事業本部」の新設は、当然、宣伝の強化が狙いですね。

井上 ええ、まさにその通りです。これまでこの部門も荻野取締役に集中していたのです。配給もやり、営業も担当すると。邦画の難しさは洋画と違って企画から関わらないとダメですね。企画から入って製作宣伝、配給宣伝、そして劇場公開後も2次使用、3次使用と関わらないといけませんね。東宝さんがあれだけ素晴らしい成績をあげているのを見ると、やはり宣伝が第一ですね。僕が角川映画に来る少し前、角川書店時代に映画『バッテリー』(07・3)でお付き合いをさせていただいたのですが、うらやましい布陣だなと思ったのです。宣伝部長以下に、それぞれのエキスパートがおられてね。


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