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レポート:第7回エンターテインメント・エキスポ香港

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レポート:第7回エンターテインメント・エキスポ香港

2011年04月18日

(ページ 2/6)


2日目:セミナー&フォーラム

 2日目となる22日午前は、「第4回デジタル・ビジュアル・エフェクト・サミット」が開催され、香港の制作会社AMP4(写真下)、「アストロボーイ」の制作会社IMAGIなどがプレゼンテーションを行った。

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 同日午後には、日本経済産業省とユニジャパン主催、香港貿易発展局共催セミナー「ユニジャパン・エンターテインメント・フォーラム@香港」が開催された。これは昨年の東京国際映画祭期間中に開催された「ユニジャパン・エンターテインメント・フォーラム」に続くもので、ここ香港では、アジア各国で活躍するプロデューサーたちが集い、国際共同製作をシュミレーションしながら、どうすれば互いの国が映画を支援できるかが議論された。

フォーラム詳細は3ページ目に掲載

 また、「アジアン・フィルム・プロデューサー・フォーラム」も開催され、「ハリウッドとアジアの間の製作における構造比較」、「アジア映画の新しい時代:共同製作と投資」について話し合いが行われた(写真下)。

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ジャパン・ナイト

 同日夜には、ホテルで「ジャパン・ナイト」が開催され、東京国際映画祭の依田巽チェアマン(写真下、上段左)が挨拶。はじめに東日本大震災の被災者へお見舞いの言葉を述べ、今年の東京国際映画祭開催の抱負などを語った。
 さらに、「第5回アジアン・フィルム・アワード」で最優秀助演女優賞を受賞した韓国女優のユン・ヨジョン(写真下、下段左)、最優秀作品賞を受賞したタイのアピチャッポン・ウィラーセタクン監督(写真下、下段中央)らが駆け付け、韓国の釜山国際映画祭執行委員長のキム・ドンホ氏(写真下、下段右)も登壇し、乾杯した。

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ユン・ヨジョン.jpg アピチャッポン.jpg キム・ドンホ.jpg

 なお、会場では東日本大震災で被災された方々への義援金箱が置かれ、多くの参会者が募金した。 



3日目:沖縄文化産業ネットワーキング・ミーティング


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 3日目となる23日午前中には、沖縄フィルムオフィス、沖縄県産業振興公社、ジェトロ主催の「沖縄文化産業ネットワーキング・ミーティング」が開催された。沖縄県産業振興公社ハンズオンマネジャーの杉浦幹男氏が進行役を務め、空手の演武や、「アンを探して」の宮平貴子監督(写真下、右から2番目)、「やぎの冒険」の中学生監督・仲村颯悟(同、右端)、「ニライの丘」の大城直也監督など沖縄出身の監督たちの映画、沖縄企業も紹介し、沖縄の文化、産業、食べ物などをアピールした。

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「HAF」 プレゼンテーション・セレモニー

P1160467.jpg 同日午後、第9回「香港/アジア フィルム・ファイナンシング・フォーラム(HAF)・アワード」のプレゼンテーション・セレモニーが開催され、香港国際映画祭チェアマンのウィルフレッド・ウォン氏(写真左)らが登壇した。

 13の地域から28プロジェクトが参加した中、今年のHAF賞(賞金15万香港ドル)は、香港のフィリップ・ヤン監督の企画「Port of Call(原題)」と、海外からの企画としてベトナムのブイ・サック・チュエン監督の「Dream State(原題)」が受賞。

The Wouter Barendrecht賞(賞金5万香港ドル)は中国のリ・ルイジュン監督の企画「Where Is My Home?(原題)」、テクニカラー・アジア賞(賞金2万5千米ドル)は台湾のライ・チュンユ監督の企画「Campus Confidential(原題)」、そしてパリ・プロジェクト賞(賞金5万4600香港ドル)はベトナムのパン・ダン・ディ監督の企画「Big Father,Small Father and Other Stories(原題)」が受賞した。

 また、今年は香港国際映画祭のバイス・チェアマンであるシルヴィア・チャン氏によって中国の若手の脚本を支援する賞が創設され、リ・ルイジュン監督の「Where Is My Home?(原題)」とリウ・ジアイン監督の「Clean and Bright(原題)」が受賞し、賞金10万香港ドルが授与された。

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 同賞は、比較的若いクリエイターに授与される傾向もあり、日本の萩生田宏治監督「Megurashi‐ya(英題)」、菅原浩志監督「Revolution 1911(英題)」、金子修介監督「We Don,t Need a Summer Vacation!(英題)」は受賞を逃したが、HAFでは日本の企画に対し、数多くの国や会社から興味が示されたようだ。
※最新情報は6ページ目参照。

 また、夜には「香港/アジア ポップ・ミュージック・フェスティバル」が盛大に開催された。AAA、熊谷育美の日本勢は東日本大震災の影響で不参加となったが、アジアの各国の新星がその実力を披露し、韓国の8人組グループ、スーパージュニアにはひと際黄色い声援が飛び、香港でもその人気を見せつけた。

フェスティバルの模様は5ページ目に写真で特集する


 香港フィルマートは24日に終了。香港貿易発展局による公式レポートは6ページ目に掲載(5月13日追加アップ)。


 今回は東日本大震災の影響もあり、日本勢の話題が例年に比べ少ない印象であった。過去2年に続き、今年もエキスポの4日間の取材を通して得た感想は、さらに中華圏の勢いを感じるものだった。アメリカが初めてパビリオンを出展したことからしても、中国のマーケットは今後さらに世界から注目されることは必至。同じアジアの日本としても、中国、アジア戦略がこれからの日本映画産業発展の一つのカギを握るものと思われる。

※「ユニジャパン・エンターテインメント・フォーラム@香港」

★写真特集
エキスポオープニング・セレモニー&「第5回アジアン・フィルム・アワード」セレモニー
「香港/アジア ポップ・ミュージック・フェスティバル」


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