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釜山レポート2011/「アジア映像政策フォーラム」

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釜山レポート2011/「アジア映像政策フォーラム」

2011年11月16日

AFCNet10年の評価と反省、これからの10年―

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         (異彩を放つ釜山シネマセンター)

 昨年に引き続き、アジアの映画・映像産業政策責任者が一堂に集う「2011 アジア映像政策フォーラム」(AFPF)と、アジア及び世界のフィルムコミッション(FC)と映像技術企業が各地域を広報し、最新技術動向などを紹介する映像産業博覧会「BIFCOM2011」を、「第16回釜山国際映画祭」開催中(10月6日~14日)の10月9日~13日にかけて取材した。そのレポートを写真と共に振り返る。(取材・文・写真:和田隆)



 今年は「アジア・フィルム・マーケット2011」(AFM)と共同開催ということで、昨年のホテルのイベントフロアから拡大し、場所を釜山海雲台BEXCOコンベンションホール他に移して開催。AFPFの主な特徴は、ASEANがフォーラムに初参加したこと。民間団体が主導する国際行事にASEANという国家単位の連合体が参加するのは異例のことで、ASEAN協力基金の支援を受けることとなった。

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 アジア映像産業の発展における地域間協力の重要性を強調し、地域間の協力を通じて、実質的な助けと利益を得るための具体的な方向性と政策が見出せるかが焦点となった。釜山広域市、アジア・フィルムコミッション・ネットワーク(AFCNet)が主催。共催は釜山フィルムコミッション(BFC)。後援は、韓国観光公社、韓・ASEAN協力基金、日本国際交流基金、釜山観光コンベンションビューロー。

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 BIFCOMには、日本からジャパン・フィルムコミッション(JFC)、福岡、姫路、北海道、兵庫、北九州、神戸、長崎、沖縄、大阪、佐賀、下関の各FCに加え、日本映画撮影監督協会、ハリプロ映像協会が参加。各地域が撮影の誘致や、最新技術などをアピール。一般向けに、オープン・セッション「私の小説、私の映画」と、「映画と脳科学:〈脳〉で見る映画」も行われた。AFMには、ユニジャパン、SDP、日本テレビ、角川書店、ショウゲート、松竹、東宝、東映、鈍牛倶楽部、ピクチャーズデプト、ギャガ、クロックワークスなどがブースを出展した。

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 また今年は、08年10月の着工式から3年を経て、9月29日に海雲台区佑洞のセンタムシティ地区に、釜山国際映画祭(BIFF)のメインシアターとして釜山シネマセンター(BCC)がオープン。BEXCOから歩いて10分ほどにあるBCCは9階建てで、5万4335㎡の敷地に1624億ウォンを投じて建設された。多目的のパフォーマンスアートセンターや、シネマコンプレックス3カ所を備えた本館「シネマウンテン」、BIFF事務局とメディアセンターのある「BIFFヒル」、アミューズメント施設の「ダブルコーン」で構成され、BCCで最も目立つ「ビッグルーフ」が異彩を放っていた。

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釜山シネマセンター内部
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 また、歩いて5分ほどの近隣には、CGVセンタムシティ(写真下左)、ロッテシネマ・センタムシティ(同右)があり、BIFF出品作品はこの3か所と、海雲台のMEGABOXで上映された。

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CGVセンタムシティ内フロア

 なお、夜には「BIFCOM2011」のオープニング・セレモニーが海雲台にあるノボテル・アンバサダーホテル中庭で行われ、多くの関係者が参加した。釜山国際映画祭のフェスティバル・ディレクター、イ・ヨンカン氏(写真下左の中央)、釜山フィルム・コミッションのオ・ソクグン運営委員長(同右)らが挨拶し、開幕を宣言した。

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AFPF開幕式

P1180084.jpg 11日、AFPF開幕式で冒頭、釜山広域市副市長が登壇し、「4回目を迎えるAFPFは、アジアの映像文化の発展に貢献してきた。今回も現状の発表と、未来への役割と方向について有意義な成果が出されることを期待している」と開幕を宣言。
 続いて、BFCのオ・ソクグン運営委員長(写真左)が登壇し、「緊密なネットワークであるAFCNetの10年間を振り返りながら、今後10年、どのように発展させていくべきか重要な議題を議論していく」と述べ、今年初めてAFPFに参加する東南アジア諸国連合(ASEAN)のラリー・マラミス社会文化コミュニティ局長を紹介。

P1180087.jpg マラミス氏(写真右)は、「1967年に発足したASEAN協力体の紹介と活動事項を発表し、映画産業の活性化のために、アジア地域間の交流や戦略的、協力可能な法案について意見交換をしていきたい」と挨拶した。さらに、アジア10ヵ国(カンボジア、香港、インドネシア、日本、韓国、ラオス、ミャンマー、ネパール、フィリピン、タイ)の映像政策責任者が紹介され、基調講演が行われた。

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 日本の文化庁文化部長である小松弥生氏(写真左下)は現状について、「日本は、国内に一定規模の市場があるため、映画による海外への文化の紹介・発信になかなか目が向かなかった。また、少子高齢化や、ネットの普及など様々な要因によって、若者の映画館離れが進んでいるとも言われ、鑑賞者の確保に努め、さらにデジタル技術に対応していく必要がある」とした。

P1180105.jpg さらに文化庁では、「より一層日本映画を振興するため、国内の各FCが蓄積している情報をネット上に集約し、国内外に情報提供していくデータベースを構築すると共に、映画の国際化・海外発信が非常に重要だと考えており、今年から国際共同製作映画に対する支援制度を新たに始めた。この制度でより魅力的な映画製作が行われると同時に、映画を通じた交流が活発になり、相互理解が進むこと、また今回のフォーラムでも各国と情報交換できることを期待している」と語った。




フィルムコミッション・セッション

 同日午後には、フィルムコミッション・セッション①「アジア・フィルムコミッションの10年、役割と方向」が行われ、各国の映像政策責任者、国内外の主要プロデューサー、世界各国のフィルムコミッション関係者が参加。日本からは札幌・北海道コンテンツ戦略機構理事長の井上俊彦氏がパネラーとして登壇した。

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 井上氏(写真右下)は「他国のFCは中央政府の指導の下、設立され大きくなってきたと思うが、日本の場合は地方の自治体の力で大きくなってきた。100以上のFCの活動により、年間数十億円の市場を生んでいる」とし、「日本は、映画撮影において海外から複雑で面倒だと思われているとの認識から、09年に文化庁、経産省、観光庁の支援の下、ジャパン・フィルムコミッション(JFC)を設立し、統一感を図った」と経緯を説明。

P1180145.jpg そして、「今までは個々の地域別でプロモーションをしていたが、近年の技術革新は激しく、ネットによって、いかなるところからでもロケーションスポット情報を得られるようになるなど、どういう規制緩和をすればスムーズに撮影が進むのか、我々も対応していかなければならない」と述べ、これまでの札幌・北海道コンテンツ戦略機構(旧札幌フィルムコミッション)の活動と、新たに行っているプログラム、ビジネスマッチングについて具体的な事例をあげて紹介。「映画の持つ力を地元の経済とどう結びつけていくか、同時に映画産業はいかに資金を集めるかで、いかに産業と結びつけるかがFCの最大のテーマだ」とした。

 スクリーンインターナショナルアジアのリズ・シャクルトン編集長(写真上部の左端)の司会で、パネラーの香港映画開発委員会局長のウェリントン・ファング氏(同左から2人目)、韓国のパインハウスフィルム代表のイ・ジュンドン氏(同右端)、そしてハリウッドロケーションマネージャーで、国際映画製作コンサルタントのビル・ボウリング氏(同右から2人目)、さらに他国に関係者からも現状報告と活発な意見が出て、新しい10年を迎えるFCの役割と方向について議論が深められた。

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 なお、セッション終了後にAFCNetのパーティが開かれ、日本の映画プロデューサー、井関惺氏(写真上の右)が、AFCNetからその貢献に対して感謝牌が授与された。(つづく)


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