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特集:DVD「MOONLIGHT MILE」発売記念トークショー&試写会

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特集:DVD「MOONLIGHT MILE」発売記念トークショー&試写会

2007年07月09日
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元 村 占い師ですか?

太田垣 いえいえ。ただ、今までソ連が行ってアメリカが行って、超大国しか行けない所なので、次に有人飛行をする国として自然に考えて出てきた答えです。いずれはやるだろう思っていたけれど、予測より早かったですね。

鳥 越 それからあの、中国が人工衛星をミサイルで撃墜するんですよね。これは非常に国際的にも問題になるんだけれども、人工衛星をミサイルで打ち落とすことが出来るということは、戦争にそのまま使える。例えば日本で、今アメリカと共同で「MD構想」というミサイルディフェンス防衛構想というのがありますよね、ミサイルが飛んできた時にそれを迎え撃って打ち落とすという。これを人工衛星を使ってやるっていうんですね。ただ、中国が人工衛星を打ち落とすことが出来るという能力を持った時点で、このMD構想は全部パァになっちゃう。

元 村 中国の勝ちということになるわけですね。

鳥 越 全部無力化されるわけね。そういうことは、この現実に起きているわけですけど、漫画の中でも、中国とアメリカの宇宙軍が結構やりあう場面が出てくるじゃないですか。

元 村 スターウォーズみたいでしたね。

鳥 越 あれも、ある程度予測があったんですか?

太田垣 そうですね。第一次大戦から、高い所を取ったものが強いっていう戦略的なものがありますよね。それまで戦争のやり方というのが平面だったのが、第一次大戦から立体になったんですね。それは今でも生きていると思うんです。制空権を握るということを、今までアメリカが独占していたので、中国はそれを切り崩す、どっかでやらないといけない、っていうのは考えていましたね。

鳥 越 でも現実に中国がそういうことを、準備したり、かなりの程度技術的に進んでいるという情報はあった?

太田垣 なかったですね。

元 村 じゃああれはご自分で考えて、こうなるはずだと。

太田垣 なったら面白いなぐらいですね。

鳥 越 そういう意味で言うと、普通の科学者とか、評論家でも予測できないようなことが、漫画の中で展開されているわけ。だから太田垣さんて凄いなあって。会うまでね、なんかこう将来まで見通してね、凄い人だなあと思って会ってみたらね、なんやおっさんやないかって。でも太田垣さんって鋭いわ。

元 村 もうひとつは、これを新聞で書いちゃ駄目だっていうことを漫画ならかけるっていうのが強みとしてあるんじゃないですか?

太田垣 漫画は自由ですからね。ソ連が崩壊した後に、宇宙産業の技術というのはかなり流出したと思うんですよ。核の流出のほうは話題になっていますけども、宇宙技術の流出はあまり話題になっていなかった。前回中国が打ち上げた宇宙船も、あれはソ連の技術をそのまま導入してそこから独自で開発したもので、ソ連崩壊がかなり世界情勢を変えた要因だと思いました。

鳥 越 ロケット自体がソ連で開発されたものですよね。それが、中国に行き北朝鮮に行き、イランに行ったりだとか、拡散しているわけですよね。

元 村 太田垣さんにはブレーンみたいな人がいるんですか?

太田垣 いないですね。

元 村 じゃあ、どうやってこういう情勢を調べているんですか?

漫画のネタはベタ記事

太田垣 基本的には、朝起きてネットを立ち上げて世界のニュース、ロイターとか見て、トップニュースではなくて下の方のニュースを見ます。

元 村 トップニュースには出てこない貴重な情報が下の方にはあるんですか?

太田垣 個人的にはそんな気がしていますね。

元 村 それはちょっと正しいかも。

鳥 越 そうなんだよ。僕が見つけたこの中国の月探査の話も、小さい記事。大きな記事じゃない。

元 村 その都度、ベタ記事で載っていくので、断片的で分からないんですけども、太田垣さんの漫画はそれを全部を解説してくれたっていうのが凄いと思いますね。

鳥 越 これベタ記事って言うんですけどね。「中国月へ」って、まさにヘリウム3の話がここに書いてあるんですけども(07年2月の新聞記事)。中国が月へ燃料採掘目指して行くんだという中国の計画をニューズウィーク誌が書いたもの。でそのころにはもう、太田垣さんの漫画ではその話は済んでいる。だから現実が後を追いかけている。

元 村 太田垣さんがJAXA(宇宙航空研究開発機構)の理事長になったらいいんじゃないですかね。

太田垣 いえいえ勘弁してくださいよ。遊びに行けなくなっちゃいますんで。

元 村 やっぱり日本の宇宙開発を見ていると、軍事と直結しているアメリカや中国と比べると、ちょっと見劣りするようにも思うんですけど、太田垣さんはどうご覧になっていますか?

太田垣 軍事に直結しないからこそ、価値があると思います。商業衛星とか、要は宇宙開発の表の方ですよね、それに特化してやっているので日本人としては誇りに思うべきかなと思います。

鳥 越 この間ね、スぺリオールの対談で水谷さんと「セレーネ」について対談されていたでしょあれをちょっと説明してもらえますか。

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