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第2回新潟国際、コンペ最高賞はカナダ映画受賞

【FREE】第2回新潟国際、コンペ最高賞はカナダ映画受賞

2024年03月22日
コンペティション各賞受賞者 コンペティション各賞受賞者

 第2回新潟国際アニメーション映画祭のクロージングセレモニーが20日、新潟市の市民プラザで開催され、長編コンペティションのグランプリにはカナダ映画『アダムが変わるとき』(ジョエル・ヴォードロイユ監督)が選ばれた。

 作品は、周りの人たちからの嘲笑や否定的な発言で、身体が変化するという特異性を持つ少年アダムの物語。審査員委員長のノラ・トゥーミー氏は「生きることのぎこちなさについてとても深い何かを語っています。本作の監督と彼のチームは、いくつかの一見小さな出来事から魔法のようなドラマを生み出しました。ユーモアと優しい心のバランスをとりながら、彼の持つアニメーションというメディアに対する知識と技術力を駆使して、観客が登場人物とつながることを可能にしています」と評価した。同作はのべ20人、レギュラースタッフが8人ほどという少数精鋭だったこともあり、監督は受賞が発表されるとスタッフとともに登壇。同じコンペに参加した監督やスタッフたちからもお祝いの声が飛び、監督は涙を流しながら喜びを爆発させた。

 なお、コンペではほかに、傾奇賞を『アリスとテレスのまぼろし工場』(岡田麿里監督)、境界賞をフランス映画『マーズ・エクスプレス』(ジェレミー・ペラン監督)、奨励賞をアメリカ映画『インベンダー』(ジム・カポビアンコ、ピエール=リュック・グランジョン監督)が受賞した。

 授賞式で挨拶したゼネラル・プロデューサーの真木太郎氏は「1回目から比べて倍くらいの賑わい、お客さまの数を感じて、映画祭らしくなってきたなと思っています」とコメント。また、最後に井上伸一郎フェスティバルディレクターから感謝の言葉が述べられ、6日間に及ぶ映画祭は幕を閉じた。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。