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松竹『終戦のエンペラー』予想上回るヒットに

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松竹『終戦のエンペラー』予想上回るヒットに

2013年08月02日

 松竹配給『終戦のエンペラー』(監督ピーター・ウェーバー)が、7月27日(土)より公開、スマッシュ・ヒットのスタートを切り、関係者はほっと胸をなでおろしている。27日・28日の2日間の成績は、動員15万7964人・興収1億8316万6700円。これは、『東京家族』(最終17億円)の88%、『HACHI 約束の犬』(19億7千万円)の82%という出足で、関係者は興収16億円は固いとしている。

 客層は年配者中心となっているが、平均単価は1158円と『東京家族』(平均単価1080円)に比べたら40歳以下の年齢層が来ている。キイシティ、ローカルの比率もローカル70%とローカルの健闘が目立つ状況。平日も3日目の7月29日(月)に初日(7月27日)の60%にあたる5650万円、8月1日(木)までの6日間で3億9686万円を記録、2日(金)までの1週間で約4億4千万円を上げる勢いだ。

 この要因としては、外国映画の夏興行の中で、ファミリー映画やアクション映画が目立つ中、唯一の硬派の作品として注目されたことと、公開前のスタッフ・キャストの来日やキャンペーンが功を奏したこと等が挙げられる。

 公開前は「とりあえず・興収12億円は上げたい」(大角正松竹(株)常務取締役映像本部長)としていただけに、予想を超えるスタートだ。

 映画は、終戦直後の日本を舞台にマッカーサー元帥以下のGHQと昭和天皇の戦争責任を巡る問題をラブストーリーを絡めて描く歴史サスペンス大作。作詞家、舞台演出家、キャスティングプロデューサーとして活躍する奈良橋陽子さんが “日本から世界に発信する映画” として企画。『めぐり逢えたら』('93)、『ゴーストライダー1・2』等で知られるゲイリー・フォスタープロデューサーらと製作、マシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行、夏八木勲らが出演したアメリカ映画。製作費は公表されていないが奈良橋さんの関係で日本企業も出資。松竹は昨年カンヌ国際映画祭で数百万ドルで日本での配給権をオールライツで獲得している。

 米国では今春公開したが、題材が題材だけにさほどの成果を収められずに終了。「日本マーケットをターゲットにしたハリウッド映画」(大角氏)として、日本での興行に期待が寄せられている。

(取締役会長:指田 洋)

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