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まず、掛尾氏が「中国と映画を作るのは非常に難しい部分がある。なかなか成功した事例がない」とアジアの共同制作の現状を紹介。 続いて、土川氏は今回の企画の成り立ちについて、「昨年、『孫文~100年先を見た男~』という映画を公開したが、配給するに当たって、孫文とゆかりの深い九州の財界の方々が盛り上がり、日本における孫文を見たことがないので、短編フィルムにしようということになった。調べれば調べるほど梅屋庄吉という人も不思議な日本人で、では長編にしようとオーナーの角川(歴彦)が受けてしまった部分もある」と説明。
中国の英雄を日本人が描くことについてワン氏は、「英雄であることは問題ではない。映画をどう作るかが重要で、二人がどうやって何を成し遂げたのかを描きたい。平和のうちにアジアがまとまることを求めていたテーマが大事だ」と共同制作の意義をアピール。 土川氏は、「辛亥革命100周年の来年は、約25、26本、孫文をテーマにした映画が製作されると聞いているので、同じものを作ってもしょうがない。プロパガンダではない、物語性の強いものにしたい。中国と合作の場合は審査がいらないので、中国マーケットで公開できる。外国映画枠だとどうしてもリスクがあるので、CEPAも考慮に入れている。輸入制限の枠外の映画として作られる予定」とし、演出を手掛ける菅原監督も「失敗すると2度と中国でピザがおりないかもしれないよと言われたが(笑)、ステレオタイプでない、日本人の視点から見たアジア文化を伝える映画にしたい」と意気込みを語り、来年春頃から撮影し、来年中には公開したいとした。
平山氏は、最近手掛けたNHK海外ドラマ「蒼穹の昴」の制作を例に、「共同製作という場合にどちらの脚本を使うか、納得いく脚本作りが大事。理解してくれるパートナー探しに12年かかってしまった。もちろん文化的対立もあった方が面白いものが出来あがることもあり、逆に中国側から提案があった」と、中国との共同制作の意義や問題点について語り、杉浦氏は「香港は資金調達をする上でも信頼感が高く、中国へのゲートウェイになる」とした。
同じアジアでも生活様式や歴史は多様で、同時録音や吹き替えといった映画制作手法やマーケット事情も異なるが、そういった諸問題を乗り越えつつ、互いの文化・社会の理解に役立ち、かつ興行的な結果も得られる作品づくりが求められる。 なお、ディスカッションの後には、レセプション「香港シネマ@TIFF」も行われ、イップ副総裁が開会の挨拶を行い、JAPAN国際コンテンツフェスティバル実行委員会の松谷孝征副委員長が祝辞を述べ、(社)日本ニュービジネス協議会連合会の今野由梨副会長が乾杯の音頭を取り、親睦が深められた。