ダービーの負けは今週末に倍返し「史上最高の安田記念」 (vol.167)

ダービーが終わればもう夏競馬みたいなもの。この後は少し落ち着いていくので、翌週の安田記念はどうしても地味なイメージがあります。

出走予定馬を見る前は、「ま、どうせジャスタウェイが圧勝するんでしょ」と私の興味も薄かったのですが、今朝のスポーツ新聞を見てビックリ。今年行われたＧ１の中で、間違いなく最も面白いメンバーが揃っています。日刊スポーツには「史上最高の安田記念」と書いてありましたが、そのフレーズに偽りのなしの豪華出走馬です。

主役はもちろん、世界最強馬のジャスタウェイ。福永騎手の騎乗停止で乗り替わりになりますが、誰が乗っても今のジャスタウェイの充実ぶりなら逆らうのは難しいでしょう。

ただ、Ｇ１馬はジャスタウェイだけじゃありません。3年前の安田記念馬リアルインパクト、2年前のマイルＣＳ馬サダムパテック、昨年のマイルＣＳ馬トーセンラー、2年前のヴィクトリアマイル馬ホエールキャプチャ、3年前のＮＨＫマイルカップ馬グランプリボス、2年前のＮＨＫマイルカップ馬カレンブラックヒルという、マイルで一度は頂点を極めた実力馬が勢ぞろい。

さらに、今年のＮＨＫマイルカップを逃げ切りで制したニューホープのミッキーアイル。香港のＧ１を制したグロリアスデイズも参戦します。実に、Ｇ１馬が9頭も登場です。

ただ、それ以上に注目したいのはＧ１未勝利勢。特にワールドエースとグランデッツァは要注意。両者とも屈腱炎で長期休養していましたが、前者はダービーで、後者は皐月賞で1番人気になった同期の素質馬です。その両馬が、前走で揃って衝撃のレコード勝ちを収めており、ジャスタウェイを止めるなら復活したこの2頭のどちらかかなという気もします。

そのほか、前哨戦の京王杯スプリングカップを勝ったレッドスパーダ、重賞4勝のクラレント、今年の金杯を勝ったエキストラエンド、昨年の安田記念2着ショウナンマイティ、同3着のダノンシャーク、3連勝後にマイラーズカップ2着で臨むフィエロ。

カレンミロティックが回避予定のようなので、全部で17頭。簡単に消せる馬が1頭もいない状況です。

こりゃ1週間は頭を悩ませる日々が続きます。ダービー敗戦のショックなんて引きずっていてはいけません。史上最高の安田記念で倍返しするっきゃないです！

平池由典（ひらいけ・よしのり）　映画部記者 兼 サイト事業部所属
　映画・ＤＶＤの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。