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“最強世代”の象徴、ローズキングダムが引退 (vol.26)

平池記者の「競馬ときどき映画」

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“最強世代”の象徴、ローズキングダムが引退 (vol.26)

2013年06月06日

 ローズキングダムが現役を引退してしまいましたね…。

 GⅠ勝ちはジャパンカップと朝日杯ですが、ジャパンカップは繰り上がりの1着。実際にGⅠのゴール板を先頭で駆け抜けたのは、もう3年半も前の朝日杯のみでした。09年秋にデビューし、しっかり活躍したのは2年間ほど。以降は凡走を繰り返し、最近は「出るだけ」の状態が続いていました。

 ただこの馬、実績以上に存在感があったと思います。09年デビュー組(当時の2歳馬)は“最強世代”として名高く、ここ数年の競馬界を牽引しました。その中にはドバイワールドカップを勝ったヴィクトワールピサをはじめ、アパパネ、エイシンフラッシュ、ルーラーシップ、ヒルノダムールなどたくさんの強豪馬がいますが、まず名前を思いつくのが不振続きのローズキングダムだから不思議です。

 たぶん、ドラマ性では屈指の存在だったからではないでしょうか。名門ながらなかなかGⅠを勝てない「薔薇一族」の血筋で、ようやくGⅠ勝ち。クラシックは3戦とも善戦(4着、2着、2着)し、ジャパンカップは前代未聞の繰り上がり1着。あのブエナビスタ降着劇は競馬界でも大きな話題となり、降着制度の見直しにも繋がったほどです。

 あの1~2年は、勝っても負けても常に話題の中心にいた馬だと思います。そのインパクトがあまりに大きかったのでしょう。不振に陥ってからも、馬柱に「ローズキングダム」の名があれば、それだけでレースが華やぐ稀有な存在だったと思います。

 今後は種牡馬になる予定。キングカメハメハ、サンデーサイレンスという、現在の日本競馬界の2大主流の血を受け継ぐだけに、需要は限られてくると思いますが…あの非凡な能力と早くからの完成度の高さは魅力的なはず。種牡馬としても成功を収めてほしいです。

 ちなみにダートはダメだったんですかね? 1回だけ走らせてみてほしかったです。


平池アイコン(サイト用).gif平池由典(ひらいけ・よしのり) 映画部記者 兼 サイト事業部所属
 映画・DVDの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。

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